認知症専門病院を受診・入院している認知症高齢者の家族介護者が行う行動・心理症状への対応:質的内容分析

  • 寺岡 貴子
    慶應義塾大学大学院健康マネジメント研究科 聖徳大学看護学部
  • 深堀 浩樹
    慶應義塾大学看護医療学部

書誌事項

タイトル別名
  • Family Caregivers’ Responses to Behavioral and Psychological Symptoms of Older People with Dementia Who are Outpatients or Hospitalized at Hospitals Specializing in Dementia: A Qualitative Content Analysis
  • ニンチショウ センモン ビョウイン オ ジュシン ・ ニュウイン シテ イル ニンチショウ コウレイシャ ノ カゾクカイゴシャ ガ オコナウ コウドウ ・ シンリ ショウジョウ エ ノ タイオウ : シツテキ ナイヨウ ブンセキ

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抄録

<p>目的:認知症専門病院を受診・入院している認知症高齢者の家族介護者が行う行動・心理症状への対応を明らかにする.</p><p>方法:認知症高齢者を介護する家族介護者16名に半構造化面接を実施し,Elo & Kyngäs(2008)の質的内容分析を行った.</p><p>結果:【被介護者への抑えられない叱責】【被介護者に対する行動制限】などの16カテゴリーから構成される《BPSDへの対応の模索》《発展的対応》《抑圧的対応》《孤立をもたらす対応》の4つのテーマが得られた.家族介護者は周囲の人と効果的な対応を共有し,介護のコツを獲得するといった《発展的対応》と,叱責,制限といった《抑圧的対応》の両方を行っていた.【周囲に被介護者のことを隠秘】し,自己犠牲を払って《孤立をもたらす対応》に至る場合もあった.</p><p>結論:被介護者の尊厳を傷つける可能性のある《抑圧的対応》に関して,適切なサポートを行うことで,虐待や孤立を予防できる可能性がある.</p>

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参考文献 (24)*注記

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