角層細胞サイズ分布の加齢変化とその容貌との関係

書誌事項

タイトル別名
  • Aging-Related Alteration in Cell Size Distribution in the Stratum Corneum and Its Relationship with Facial Appearance

抄録

<p>シワやたるみといった容貌の変化に関する研究は,加齢による皮膚深部の経年的な変化を明らかにしてきた。しかし,物体を形作るのはその表面である。そこで本研究では,これまでに明らかにされてこなかった皮膚表層での事象と加齢に伴う容貌変化との関係を調査した。その結果,加齢に伴う顔の表面積の拡大やシワの形成が,角層細胞サイズの変化を伴うことを見出した。また,モーションキャプチャセンサを用いた皮膚運動の観察により,細胞サイズ変化に対する伸縮刺激の関与が示唆された。さらに,目尻の皮膚に対する人為的な伸縮刺激の負荷実験では角層細胞サイズ分布の変化と同時にシワの改善が観察された。これらの結果から,皮膚表面は,各領域の皮膚の伸縮に合わせて角層細胞サイズやその分布を変えることで容貌の変化に適応しており,皮膚伸縮性の調整は,角層細胞サイズの変化と改善の両方に関与することが示された。</p>

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