非アルコール脂肪肝疾患と非アルコール性脂肪肝炎の病理組織所見

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書誌事項

タイトル別名
  • Histopathological findings of nonalcoholic fatty liver disease and nonalcoholic steatohepatitis

説明

<p>非アルコール性脂肪肝疾患(nonalcoholic fatty liver disease: NAFLD)とは臨床所見に加え病理学的形態学の概念に基づくもので,大きく非アルコール性脂肪肝(nonalcoholic fatty liver: NAFL)と非アルコール性脂肪性肝炎(nonalcoholic steatohepatitis: NASH)に分類される.NASHは肝硬変や肝細胞癌へと進行する可能性があるので,NAFLとNASHの鑑別診断は重要である.NAFLは肝細胞の傷害を伴わない単純な脂肪肝であるが,NASHは主に小葉中心帯領域(ゾーン3)に分布する大滴性脂肪変性,炎症,風船様肝細胞が特徴である.肝生検はNAFLDを診断する上で有用な検査であるが侵襲的である.ゆえに,診断画像法を含むさまざまな非侵襲性手法が近年開発されている.NAFLDにおける画像診断の有用性を検証するためには,画像診断と組織病理学的所見は密接に関連しているので,病理組織所見が画像所見にどのように反映されているのかを明らかにする必要がある.ここでは,NAFLDの主な病理学的所見,すなわち肝細胞の脂肪変性,炎症,風船様肝細胞,Mallory-Denk体,線維化について概説し,肝硬変への進行過程についても説明を加えた.</p>

収録刊行物

  • 超音波医学

    超音波医学 49 (5), 427-432, 2022

    公益社団法人 日本超音波医学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (21)*注記

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