イヴァン・イリイチの産業社会批判の理論における学校化論-「脱学校論」再考-

書誌事項

タイトル別名
  • Schooling in Ivan Illich's Critical Theory of Industrial Society – Reconsideration of “Deschooling"
  • イヴァン イリイチ ノ サンギョウシャカイ ヒハン ノ リロン ニオケル ガッコウカ ロン ダツガッコウ ロン サイコウ

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説明

これまで、イヴァン・イリイチの学校や教育に関する議論は、「脱学校論」としてとらえられがちであった。そこでは、第一に、彼の議論が、学校=悪/教育=善というふうに学校と教育を分離し、もっぱら教育方法の問題を扱っているかのごとくに理解されてきた。第二に、オルタナティヴ、代替案が弱いと指摘されてきた。また、「脱学校論」に限らず、これまでイ』リイチの議論に対しては、それぞれの分野で単独に、その批判的、告発的な要素のみが取り上げられ、論じられることが多かった。本稿では、これまで「脱学校論」としてとらえられ、それだけで単独で取り上げられがちであった彼の学校化論を、彼の産業社会批判のトータルな理論を把握したのちに、そのなかに位置づける形で再検討した。そのことによって、イリイチの学校化論の意義を次の二点において確認した。すなわち、第一に、教育の相対化の契機が見出せるということ。第二に、学校と社会の関係に注目するという以上に、学校や教育そのもののなかに、社会のありようをみるという視点が確立されているということである。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390856760329746304
  • NII論文ID
    120004843389
  • NII書誌ID
    AN1055404X
  • DOI
    10.18910/9198
  • HANDLE
    11094/9198
  • ISSN
    13419595
  • 本文言語コード
    ja
  • 資料種別
    departmental bulletin paper
  • データソース種別
    • JaLC
    • IRDB
    • CiNii Articles

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