プラスチックのケミカルリサイクルプロセス開発への熱分解ガスクロマトグラフィーの応用

  • 熊谷 将吾
    東北大学大学院環境科学研究科先端環境創成学専攻 東北大学高等研究機構新領域創成部
  • 吉岡 敏明
    東北大学大学院環境科学研究科先端環境創成学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Application of Pyrolysis-Gas Chromatography for the Development of Chemical Recycling Process for Plastics

抄録

<p>熱分解反応は熱によりさまざまな化学結合を切断するため,多種多様な高分子を低分子に分解することができる.よって,材料科学,資源利用化学,環境学,食品科学,法科学,芸術学,考古学等,さまざまな分野で応用されている化学反応である.熱分解ガスクロマトグラフィー(Py-GC)はマイクログラムオーダーの微量試料の熱分解から熱分解生成物のガスクロマトグラフによる分析まで,一気通貫で行える分析手法であり,先述の広範な分野で活用されている.著者らは,廃プラスチック等の高分子を熱分解法により化学原料に転換する,ケミカルリサイクルプロセスの開発に取り組んでおり,そのプロセス開発にPy-GCを応用する研究を行っている.本稿では,ポリエチレンテレフタレート(PET),ポリカーボネート(PC)及びポリウレタンエラストマー(PUE)の熱分解プロセス開発において,Py-GCの比較的新しいシステムである「タンデム μ-リアクター─GC(TR-GC)システム」を応用した研究を取りまとめ体系化する.</p>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 71 (10.11), 549-561, 2022-10-05

    公益社団法人 日本分析化学会

参考文献 (64)*注記

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