スマートフォンのタップ音からの入力内容推測可能性に関する研究

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タイトル別名
  • Study on Possibility of Estimating Smartphone Inputs from Tap Sounds

抄録

今日我々はスマートフォンを用いて様々な情報を入力しているが,それらの情報は音として生活の中に漏れ出している.攻撃者は小型盗聴器やスマートスピーカのマイクを用いて生活音や環境音を不正に録音し,我々の個人情報や機密情報を盗取する可能性がある.本研究では,「正規ユーザがスマートフォンにキー入力をする際のタップ音を,攻撃者が外部のマイクで盗聴する」という攻撃シナリオを想定し,その脅威に関する検討を行う.実験では,検討対象のタップ手段としては指とタッチペンの2種類を,検討対象の録音機器としてはタブレット端末とスマートスピーカの2種類をそれぞれ想定し,タップ操作で生じた音響データを用いて識別精度を評価する.より現実的な攻撃のシチュエーションを想定し,収集した複数名のデータを用いることで,既知のユーザのタップ音で学習した識別器を用いて未知のユーザの入力内容を推定可能であるかを検証した.その結果,最も高い場合で29.4%の識別率が得られた.また,スマートフォン上のキー配置を変更し,キーとタップ音の対応関係を変化させることによる識別精度を評価することで,この攻撃に対する防御策の検討に資する.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390857158422008704
  • DOI
    10.14923/transfunj.2022bap0004
  • ISSN
    18810195
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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