知的障害者用認知症判別尺度日本語版DSQIIDの開発に関する研究
書誌事項
- タイトル別名
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- ―感度と特異度の検証を中心として―
説明
この研究の目的は,2007年にイギリスのDebらによって開発された,知的障害者用認知症判別尺度Dementia Questionnaire for Individuals with Intellectual Disabilities(DSQIID)の感度と特異度を検証することである.検証のため,「第1群」医師に認知症と診断されている知的障害者21人(歩行可能群12人,歩行不能群9人),「第2群」医師に非認知症と診断されている60歳以上の知的障害者12人,「第3群」40歳以下で強度行動障害がある知的障害者6人,を設定し感度と特異度を検証した.結果,第1群の感度は0.42で,原版の0.92と比較すると低かった.しかし,第1群を歩行可能群と歩行不能群に分けた場合,前者は0.75,後者は0.00であったことから,DSQIIDは歩行ができない人の感度が低いことが示唆された.一方特異度に関しては,第2群は0.91,第3群は1.00と高かった.今後は,DSQIIDを高齢知的障害者の実践現場に広く活用し,有効性を実証していく必要がある.
収録刊行物
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- 国立のぞみの園紀要
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国立のぞみの園紀要 5 (0), 49-62, 2012
独立行政法人 国立重度知的障害者総合施設のぞみの園
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390857593515654528
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- ISSN
- 24350494
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用可