急性下肢虚血(ALI)に対する血管内治療(EVT)による再灌流障害に対してcontinuous hemodiafiltration(CHDF)が有効であった1症例

書誌事項

タイトル別名
  • A case in which CHDF was effective to reperfusion injury by the endovascular treatment to acute limb ischemia
  • 症例報告 急性下肢虚血(ALI)に対する血管内治療(EVT)による再灌流障害に対してcontinuous hemodiafiltration (CHDF)が有効であった1症例
  • ショウレイ ホウコク キュウセイ カシキョケツ(ALI)ニ タイスル ケッカン ナイ チリョウ(EVT)ニ ヨル サイカンリュウ ショウガイ ニ タイシテ continuous hemodiafiltration (CHDF)ガ ユウコウ デ アッタ 1 ショウレイ

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説明

<p>80歳の男性。閉塞性動脈硬化症(ASO)に対して他院で下肢動脈バイパス術などが繰り返し行われてきたが,左下肢の疼痛,潰瘍,壊疽が急速に悪化してきたために当院を受診した。触診や血流評価検査から急性下肢虚血(ALI)と診断し,血管内治療(EVT)を行った。しかし,広範囲の虚血のために血行再建後の虚血再灌流障害(MNMS)の発症が予想された。このためMNMS発症予防のために術直後よりCHDF(continuous hemodiafiltration)を施行した。血行再建後は膝窩動脈以下の虚血肢の治癒不良と,下肢の強い疼痛のために下腿切断術を行うこととなったが,MNMSは発症することなく救命することができた。MNMSは,ひとたび発症すると重症化して治療が困難である。本症例のようなALIにおける広範囲の虚血や感染兆候を伴う場合,血行再建後の早期の血液浄化療法が全身状態の安定化や再灌流障害の予防に寄与し,救命につながる可能性があると考える。</p>

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