芋焼酎の香気形成に及ぼすアミノ酸の影響

  • 白石 洋平
    鹿児島大学大学院連合農学研究科 株式会社ビオック
  • 安藤 有加
    鹿児島大学農学部附属焼酎・発酵学教育研究センター
  • 奥津 果優
    鹿児島大学農学部附属焼酎・発酵学教育研究センター
  • 吉﨑 由美子
    鹿児島大学農学部附属焼酎・発酵学教育研究センター
  • 二神 泰基
    鹿児島大学農学部附属焼酎・発酵学教育研究センター
  • 玉置 尚徳
    鹿児島大学農学部附属焼酎・発酵学教育研究センター
  • 和久 豊
    株式会社ビオック
  • 髙峯 和則
    鹿児島大学農学部附属焼酎・発酵学教育研究センター

書誌事項

タイトル別名
  • Effects of amino acids on the flavor formation of <i>imo-shochu</i>.
  • イモジョウチュウ ノ コウキ ケイセイ ニ オヨボス アミノサン ノ エイキョウ
  • Effects of amino acids on the flavor formation of imo-shochu
  • Effects of the addition of a protease agent to imo-shōchū moromi on the volatile compounds and sensory characteristics of imo-shōchū

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抄録

プロテアーゼ剤を添加して芋焼酎の仕込みを行い,焼酎の高級アルコールやアルデヒド生成に及ぼすアミノ酸の影響について検討した。<br>醪中にアミノ酸が増加すると高級アルコール生成量は減少し,その理由として,高級アルコール生成に対応するアミノ酸以外のアミノ酸濃度が増加したためであること,醪中に高濃度に含まれるアルギニンがより選択的に資化されたため,対応するアミノ酸の資化が相対的に減少したと考えられる。また,アルデヒド類の濃度の増加は,醪中に増加したアミノ酸が酵母により代謝され生成したことと,蒸留中にストレッカー分解によっても増加することを,モデル醪を用いて明らかにした。更に,これまで焼酎に含まれるフルフラールは五炭糖が低pHで加熱・脱水反応によって生成するといわれていたが,本研究によりフルフラールはアミノ酸とキシロース等の直接還元糖との相乗効果によって生成することを初めて明らかにした。

収録刊行物

  • 日本醸造協会誌

    日本醸造協会誌 112 (8), 563-568, 2017

    公益財団法人 日本醸造協会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (4)*注記

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