白神山地世界遺産地域を含む東北地方からのクワガタダニ科とデバクワガタダニ科の一新種と三既知種

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タイトル別名
  • A New and Three Known Species of Tectocepheidae and Nodocepheidae from Northeastern Part of Nippon including the Shirakami-sanchi World Heritage Area (Acari: Oribatida)

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抄録

<p>1993年に日本から初めて屋久島と共に, 世界遺産として登録された白神山地のブナ林で 1999年10 月に土壌動物の調査を行なう機会を得、その折りに東北地方各地での採集も行った。従来, クワガタダニ科所属として扱われてきた2属4種類を確認し, 内一種をシラカミクワガタダニ (新称) Tectocepheus shirakamiensis spec. nov. として新種記載し, またデバクワガタダニ属をデバクワガタダ二科(新称) Nodocepheidae に編入すべきではないかとの提案を行った。 白神山地近くの鷹巣神社域 内の落ち葉から採集したシラカミクワガタダニ (T. shirakamiensis spec. nov.) の一個体の体内に幼 体を認めた。クワガタダニ科で体内幼体を持つ例はこれまでには累代飼育をしたクワガタダニ (T. velatus ) で認めているが, 野外から採集した個体に認めたのは, 初めてのことである. これらの二種類は肛側裂孔の形と位置に多様な個体変異が見られた. トゲクワガタダニ (T. minor) は肛側裂孔の形や位置に個体変異を見せたことはなく, 採集個体の半数が蔵卵個体であったことも前述の二種類とは異なっていた。</p>

収録刊行物

  • Edaphologia

    Edaphologia 67 (0), 23-30, 2001

    日本土壌動物学会

参考文献 (16)*注記

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