脊髄電気刺激(SCS)が奏功し電気生理検査が有益であった2型糖尿病を合併した腰部脊柱管狭窄症の1例

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  • A case of type 2 diabetes mellitus with lumbar canal stenosis who benefited from spinal cord stimulation and electrophysiological examinations
  • A case of type 2 diabetes mellitus with lumber canal stenosis who benefited from spinal cord stimulation and electrophysiological examinations

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説明

<p>緒言:2型糖尿病による対称性多発性神経障害を合併し間欠跛行を呈した腰部脊柱管狭窄症に対し,局麻で低侵襲的な脊髄電気刺激法を施行した.客観的に脊髄機能評価可能な中枢運動伝導時間,馬尾伝導時間等の電気生理検査を併用し,興味ある知見を得たので報告する.</p><p>症例:62歳男性.腰痛,両下肢痛,間欠跛行,足部知覚障害が見られ,magnetic resonance imaging(MRI)所見でL 2/3脱出ヘルニアと腰部脊柱管狭窄を認めた.筋電図検査で中枢運動・馬尾伝導時間は遷延し皮質脊髄路・馬尾障害が疑われた.術後3ケ月で除痛と運動知覚機能改善が見られ,中枢運動・馬尾伝導時間の回復傾向が認められ,歩行障害は改善した.</p><p>考察:病巣部の器質的圧迫を侵襲的に除圧することなく脊髄電気刺激により症状の改善が認められ,脊髄ニューロンの賦活化,可塑性などが示唆された.</p><p>結語:糖尿病を合併した腰部脊柱管狭窄症に,脊髄電気刺激と客観的脊髄機能評価可能な電気生理検査は有益と考えられる.</p>

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