関東支部の多様な調理法と家庭料理の伝承調査

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タイトル別名
  • Survey on various cooking methods and traditions of home cooking in the JSCS Kanto Branch
  • Branch survey: Outsourcing the cooking of side dishes
  • —支部調査:副菜的料理の家庭内調理における外部化について—

抄録

<p>【目的】特別研究「多様な調理法と家庭料理の伝承」の一環として,家庭内調理の外部化の現状を具体的に把握することを目的として調査・分析を行った。</p><p>【方法】関東地区の栄養士・管理栄養士養成課程および食物系の課程に在籍する学生1,577名とその家庭での主な調理担当者(以降,家庭)を対象に,日本の家庭でよく食べられている副菜的料理13品を選定し,食べ方・作り方についてWeb調査を行った。調査期間は2022年12月~2023年2月,有効回答数は学生284名(有効回答率18.0%),家庭140名(8.9%)であった。学生の居住形態は74%が実家暮らし,17%が1人暮らしだった。</p><p>【結果】学生の喫食・調理頻度の高いものはみそ汁,野菜サラダで,ほぼ毎日食べていると答えた学生が30~40%であった。野菜炒めは60%以上の人が月に数回以上食べ,家庭も同様の傾向であった。みそ汁,野菜サラダは自分で作ることも多いが,学生はコンビニ等の市販品や外食でも食べていた。学生・家庭ともに調理頻度の高い料理について使用する食材を検討した結果,みそ汁はだしの素の使用頻度が高く,約50%の学生がだしの素をよく使っていた。野菜サラダは自分で野菜を切り,市販ドレッシングを使用する頻度が高いが,カット野菜は約20%がよく使用していた。野菜炒めは自分で野菜を切り,基本調味料とスープの素で味付けして作っていた。野菜炒めは喫食頻度は高いが,コンビニ等の市販品,外食の頻度は低いことから,炒め物は家庭内調理をしやすい調理法であり,外部化率が低い傾向にあると考えられる。みそ汁,肉じゃが,かぼちゃの煮物等で使用するだしは,だしの素やめんつゆの使用頻度が高く,調味に関連する調理工程の外部化が進んでいることが示唆された。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390860377325858560
  • DOI
    10.11402/ajscs.34.0_167
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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