DPPHラジカル消去反応系での<i>α</i>-トコフェロールと各種抗酸化物の併用効果解析

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  • Combined Effects of <i>α</i>-Tocopherol and Antioxidants on the DPPH Radical Scavenging Reaction
  • Combined Effects of α-Tocopherol and Antioxidants on the DPPH Radical Scavenging Reaction

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抄録

<p> α-トコフェロールは,種々の化合物と抗酸化活性に相乗効果を発現することが示されている。本研究ではDPPHラジカル消去反応系におけるα-トコフェロールと各抗酸化物の併用効果をMedian effect analysisにより解析した。18種類の抗酸化物を,それぞれα-トコフェロールと混合し,DPPHラジカル消去活性を測定し併用効果解析を行った。併用効果はMedian effect analysisにより算出されるcombination index(CI)により判定した。消去率50%となるfa=0.5(fa:阻害割合)において判定すると,相乗効果12組,相加効果5組,相殺効果1組という判定結果が得られた。IC50が低い化合物である,カテコール構造を有するケルセチン,ルチン,ピロガロール構造を有するEGCg,ミリセチン,両方の構造を有するECgは,消去率80%となるfa=0.8において低いCIを示し,α-トコフェロールと強い相乗効果を示した。特にEGCgやミリセチンはα-トコフェロールと高い相乗効果を示した。本研究においてDPPHラジカル消去にα-トコフェロールと相乗効果を示した抗酸化物は,カテコールやピロガロール構造を有するフラバノール類やフラボノール類など,比較的,酸化還元電位の低いポリフェノール類であった。これらのポリフェノール類は極性溶媒中では高いDPPHラジカル消去活性を示し,さらに不活性型のα-トコフェロキシルラジカルを還元しα-トコフェロールを再生して,α-トコフェロールとの相乗効果を示すことが示唆された。</p>

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