中枢気道病変に対するクライオ生検の有効性と安全性に関する検討

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  • Efficacy and Safety of a Cryobiopsy for Central Airway Lesions

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抄録

<p>背景.近年,クライオ生検が普及しているが,末梢肺病変に関する報告が多く,中枢気道病変に関する国内の報告は少ない.目的.中枢気道病変に対するクライオ生検の有効性と安全性について検討を行う.方法.当館において2019年9月から2022年12月の間に中枢気道病変に対してクライオ生検を施行した11例を後方視的に検討した.有効性はクライオ生検による病理学的な診断率を評価した.安全性は処置中の重篤な出血の有無と処置後の呼吸状態悪化の有無の2点を評価した.結果.病理学的な診断率は100%であった.出血は11例中10例(90.9%)で認めたが,全例制御可能であった.クライオ生検後に呼吸状態が悪化した症例はなかった.また一部の症例では気道狭窄を解除することができ,呼吸器症状の改善を得ることができた.結論.中枢気道病変に対するクライオ生検は病理学的な診断において有効かつ安全に施行可能であった.本邦における中枢気道病変に対するクライオ生検について,今後さらなる報告の集積が期待される.</p>

収録刊行物

  • 気管支学

    気管支学 45 (6), 374-378, 2023-11-25

    特定非営利活動法人 日本呼吸器内視鏡学会

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