地域の自然災害リスクの理解を深める相互型防災活動

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書誌事項

タイトル別名
  • The Mutual disaster risk reduction activity to deepen their understanding of regional natural disaster risk.
  • - Through the disaster risk reduction exchange between elementary school students, junior high school students and university students -
  • -小・中学生と大学生との防災交流を通じて-

抄録

平成30 年7 月豪雨で甚大な被害を受けた広島県では、県内の児童・生徒に対する防災教育が推 進されている。一方、多くが県外から進学してくるような大学生は、居住地域の自然災害リスク に対する理解不足により、災害時の避難が困難であると考えられる。そこで本研究では、地域の 自然災害リスクを理解させる防災教育実践を小・中学生に対しておこなった上で、大学生が多数 参加する大学祭において、小・中学生が大学生と互いに地域の自然災害についての理解を深め、 防災意識向上にもつなげられる相互型防災活動を企画した。質問紙によるアンケート調査に基づ くと、地域の自然災害リスクの理解度についての項目平均は、「とても理解できた」「理解できた」 が防災教育実践後の小学生で95.0%、中学生で96.4% であり、大学祭企画に参加した大学生では 84.4% と高い理解度を得た。周囲への防災発信意欲を問う設問では、小・中・大学生ともに、学 んだ防災知識を伝えたいという回答が9 割を超えた。大学祭企画へ参加した大学生が「今後取り 組みたいこと」として選択した対策項目には、小・中学生の発表・展示内容が反映されていた。 大学生の半数以上が「今回の取り組みの方が従来の防災啓発イベントよりも地域理解が深まった」 と考えており、次年度の大学祭でも同様の企画を希望したことから、大学祭企画での相互型防災 活動の効果が認められた。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390861383237672192
  • DOI
    10.51004/rjde.3.2_63
  • ISSN
    24366315
    24359556
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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