COVID-19流行極期の発熱外来受診患者にみられた帯状回ヘルニアを合併した硬膜外膿瘍の1例

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タイトル別名
  • A case of epidural abscess with cingulate herniation during the COVID-19 pandemic

抄録

<p>COVID-19流行極期の発熱外来受診患者にみられた脳ヘルニアを合併した頭蓋内硬膜外膿瘍の1例を経験した。症例は15歳の男児。頭痛, 発熱を主訴に発熱外来を独歩で受診した。来院時, 発熱外来を受診した軽症のCOVID-19感染が疑われる患者は鼻咽頭拭い検査を施行し, 自宅で結果の連絡を待つ方針としていたが, 本症例では発熱期間が長かったことから他疾患の可能性も考慮して血液検査を施行した。その結果, 炎症所見が異常高値であったためさらなる精査目的に胸部CT, 頭部CT検査を施行したことで, 頭蓋内硬膜外膿瘍とそれによる脳ヘルニアが発見された。緊急開頭膿瘍除去術および内視鏡下鼻副鼻腔手術3型施行後, 抗菌薬を8週間投与し, 合併症なく退院した。発熱外来を独歩受診したとしても臨床学的に違和感があれば積極的に精査することを躊躇しないことが重要だと再認識した症例であった。また, COVID-19感染症による血栓形成リスクが頭蓋内硬膜外膿瘍の発生に関係するかは今後さらなる症例の集積が必要である。</p>

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390861559985568256
  • DOI
    10.24697/jaamkanto.44.4_340
  • ISSN
    24342580
    0287301X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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