国際バイオエネルギー・パートナーシップの活動の変遷―これまでの成果と今後の方向性―

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  • Activities of the Global Bioenergy Partnership (GBEP): Outcomes and Expected Contributions

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抄録

地球規模の気候変動が急速に進む中,カーボンニュートラルの性質を有するバイオエネルギーの導入が不可欠であり,その重要性が世界的にますます高まっている。一方で,バイオエネルギーの導入に際しては,過去にもエネルギー作物の導入による食料との競合問題,農地開発による森林伐採等,持続可能性を確保する上での課題がいくつか指摘されてきた。 これらの問題に対処するため,世界的にも多くの取組が行われており,その1つが国際バイオエネルギー・パートナーシップ(GBEP)である。GBEPは,バイオエネルギーがエネルギーアクセス及びエネルギー安全保障,気候変動の緩和,食料安全保障,そして最終的には持続可能な開発に大きく貢献できるという考えに基づき,2006年に設立された国家間パートナーシップである。現在では80を超える国・機関が参加している。日本はGBEPの設立当初から積極的にその活動を支援している。しかしながら,日本国内においてこのようなGBEPの活動はあまり知られていない。これまでGBEPでどのような活動が行われ,今後持続可能なバイオエネルギーの普及のためにどのような方向を目指していくべきかを明らかにすることは,国内における今後のバイオエネルギー普及促進にも重要である。 そこで本稿では,GBEPの活動の歴史を詳細に振り返りながら,これまでGBEPが果たしてきた役割と今後の課題を概観し,GBEPが目指すべき方向性について論じる。

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