ナッジを適用したチケット予約システムによる経済的なインセンティブに頼らない時間的混雑平準化の実現可能性の検証

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タイトル別名
  • Feasibility Study on Temporal Crowd Smoothing without Economic Incentives by Ticket Reservation System Applying Nudges

抄録

本論文では,経済的インセンティブに頼らずに時間的な混雑平準化を実現するために,ナッジを適用した映画館チケット予約システムの上映回選択画面を複数設計し,それらによる混雑平準化の可能性を検証している.ここでは,(i)人が少ない上映回を目立たせる,(ii)人が多い上映回を選択した人に対して人が少ない上映回を提案する,(iii)社会規範を提示するという,ナッジを適用した上映回選択画面を3種類設計している.単体評価と一対比較評価による検証実験の結果,ナッジを適用した上映回選択画面の時間的な混雑平準化の実現可能性を示している.また,社会規範ナッジ内での比較により,根拠に基づく動機付け文により社会規範の効果を強める,おおむね70%以上の数値的表現であれば言語的表現よりも混雑平準化の可能性が高くなる,異なる動機付け文においても時間的な混雑平準化の可能性があることを確認している.以上のことから,ナッジを適用したチケット予約システムにおいて,経済的なインセンティブに頼らずに時間的な混雑平準化の実現可能性を示している.

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390862887140702208
  • DOI
    10.14923/transinfj.2023jdp7027
  • ISSN
    18810225
    18804535
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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