水疱形成を契機に早期診断に至った先天性ランゲルハンス細胞組織球症の1例

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タイトル別名
  • Congenital Langerhans cell histiocytosis diagnosed early due to blistering: A case report

抄録

<p> 先天性ランゲルハンス細胞組織球症(Langerhans cell histiocytosis, LCH)は稀な炎症性骨髄性腫瘍である.LCHは高率に皮膚病変を合併するが特異的な所見に乏しく,皮疹所見からの診断は困難とされる.一方で多臓器型のLCHの場合は予後不良な場合があり,早期の診断と治療介入を行うことが望ましい.症例は他院出生の在胎38週0日,出生体重2,356gの男児で,母体の妊娠経過に異常はなく,経腟分娩で出生した.出生時から全身に痂皮が広がっており水疱形成もあるため当院へ新生児搬送となった.各種検査では確定診断に至らず,新規の水疱が出現したことから皮膚生検を行い,日齢23にLCHと診断した.全身検索では肺や肝臓,骨に病変を合併したため多臓器型として多剤併用化学療法を行った.痂皮や水疱を伴う先天性の皮膚病変においてはLCHを鑑別に挙げ,積極的な皮膚生検が望ましいと考えた.</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390863041926433792
  • DOI
    10.34456/jjspnm.60.1_176
  • ISSN
    24354996
    1348964X
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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