書誌事項
- タイトル別名
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- A STUDY ON THE DISTILLATION OF MIRIN AS A TEACHING MATERIAL IN LOWER SECONDARY SCHOOL
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説明
<p>中学校理科の「物質の分離」の項で、教科書に記載のある「みりんの蒸留」を取り上げ、みりんの原液および留液をガスクロマトグラフィーで分析することによりエタノールと水との分離を調べた。この実験により得られた結論は次のとおりである。1)教科書に記載の試験管を用いた蒸留装置は、十分な分離性能(留液中のエタノール濃度: 65% 程度)を持つこと。2)みりんの量を多く用いた方が、留液中のエタノール濃度が高いこと(最高: 74%程度)。3) 中学生による蒸留の実験で高濃度エタノール留分を得るためには、原液の加熱と蒸気の冷却とに注意を払わせることが必要であること。また、みりんと同じく醸造物である、醗酵みりん、みりん風調味料、および赤ワインの教材としての妥当性を調べ、次の結論を得た。1)みりん風調味料では留液のエタノール濃度が低く、醗酵みりんでは留液に他の香気成分による異臭が混ざり、ともに留液中のエタノールの確認には難点があること。2) 赤ワインは蒸留に伴う色調の変化と留液中のエタノールの確認(気化熱、炎)とを併用すれば、蒸留教材として十分適切なものであること。その外、留液中のエタノールの確認法についても検討し、教科書の指示どおり留液を脱脂綿につけて燃やすよりも、グラスウールやスプーンにとって火をつけた方が、より低濃度から確実にエタノールの炎が観察できることを明らかにした。</p>
収録刊行物
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- 日本理科教育学会研究紀要
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日本理科教育学会研究紀要 27 (3), 19-25, 1987
一般社団法人 日本理科教育学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390863583850200192
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- ISSN
- 24330140
- 03899039
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- OpenAIRE
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可