討議活動に着目した中学校社会科地理授業研究 : 社会認識と市民的資質の一体的な育成を目指して

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タイトル別名
  • Lesson study of geography on junior high social studies education : focused on the argument-activity of discussion, aim to educate students for knowledge of society and its citizenship

説明

本稿は,別稿(川口ほか, 2018)に続き,中学校社会科地理的分野の授業研究を進め,その授業改善を図り,併せて,授業研究の方法論の意義を確認した。授業研究としては,4ステップ6活動に定式化し,それに従い,取り上げた地理授業を検討し,課題を明らかにし,その改善を行った。その方策として,自らの考えを他人の考えと交流させ,その上で自らの考えの変容を確認する討議活動の構造を提案した。また,本稿の意義として,次の2つを指摘した。(1)社会科授業研究の方法論の意義である。中学校社会科地理的分野の授業を取り上げ,その単元や授業の各部分におけるエビデンスを用い,相互に照合して,授業の内的改善と外的改善を進める4ステップ6活動の社会科授業研究のあり方を示したことである。(2)中学校社会科授業の課題解決方法を示したことである。すなわち,地理授業において「知識の構造化という社会認識」と「自らの見方・考え方を成長させ,目標の達成へと繋がる他者との討議活動を尊重する態度という市民的資質」を一体的に育成することが可能な「討議の構造」を見いだしたことである。

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