右外鼻孔に生じた Microcystic Adnexal Carcinoma の 1 例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of Microcystic Adnexal Carcinoma of the Right Anterior Naris
  • ミギ ガイ ビコウ ニ ショウジタ Microcystic Adnexal Carcinoma ノ 1レイ

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説明

<p>43 歳,女性。10 年以上前から右外鼻孔の黄白色丘疹を自覚していた。5 年前に近医で皮膚生検を施行されたが線維硬化性毛包上皮腫の診断であった。丘疹は緩徐に増大し,当院初診 1 カ月前に前医を受診した。皮膚生検の結果,微小囊胞性付属器癌(microcystic adnexal carcinoma:以下 MAC)が疑われたため,加療目的に当科を紹介され受診した。腫瘍を切除し,病理組織学的所見より MAC と診断した。MAC の発症機序はまだよくわかっておらず,過去の報告をもとに自験例の切除切片を用いて免疫組織化学染色を行った。その結果,過去の報告と同様に p53 の発現が亢進しており TP53 の変異がある可能性が示唆された。一方で phospho-STAT3,c-myc,bcl-2 の発現は亢進していなかった。MAC はしばしば良性腫瘍との鑑別が難しいことがあり,これらの免疫組織化学染色は今後の診断の一助となる可能性がある。</p>

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 86 (6), 609-613, 2024-12-01

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (13)*注記

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