平鉋によるお箸づくり用治具の改良と授業実践

書誌事項

タイトル別名
  • Improvement a jig for making chopsticks using a flat plane and practice in class
  • ヒラカンナ ニ ヨル オハシズクリヨウ ジグ ノ カイリョウ ト ジュギョウ ジッセン

説明

本研究では,鉋削り体験を通して実際にお箸を作ることで,本来の意味でものづくりによって得られる実践知を身に付け,達成感・成就感を味あわせることを主な目的として,お箸づくり用治具を製作するとともに,その課題を検証する中で,改良を行った。そして,改良した治具を用いてお箸づくりの授業を中学校で実践し,授業後に生徒に対してアンケート調査を行い,その有効性について検証した。得られた主な結果として,本研究で改良した治具(タイプⅢ)によって,鉋削りが体験できて,お箸づくりが同時にできることが示唆されるとともに,市販の平鉋にほぼ対応できることが明らかとなった。タイプⅢを用いることで,削る際に必要となる切削力(主分力)が約5 kgf から6 kgf と比較的小さな値になったことで,加工精度が改善された。また,新たにお箸を八角錐に仕上げることができる機能を付与したが,逆目切削の問題が生じたので,今後改善策を検討する必要がある。授業実践では,生徒1 名を除く34 名全員が,お箸を完成させることができたことから,タイプⅢの有効性が示唆された。アンケート結果では,意欲を持って取り組み,完成した喜びを感じている生徒が多数認められたことから,タイプⅢを用いた実践を通して,ものづくりに対する達成感・成就感を得たものと推察される。

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