進化を考慮した保全生態学の確立と生態系管理に向けて

DOI オープンアクセス
  • 門脇 浩明
    京都大学フィールド科学教育研究センター
  • 山道 真人
    東京大学大学院総合文化研究科広域システム科学系
  • 深野 祐也
    東京大学大学院農学生命科学研究科附属生態調和農学機構
  • 石塚 航
    北海道立総合研究機構林業試験場
  • 三村 真紀子
    岡山大学大学院自然科学研究科
  • 西廣 淳
    国立環境研究所気候変動適応センター
  • 横溝 裕行
    国立環境研究所環境リスク・健康研究センター
  • 内海 俊介
    北海道大学北方生物圏フィールド科学センター

書誌事項

タイトル別名
  • An evolutionary approach to conservation ecology and ecosystem management

説明

<p>近年、生物の進化が集団サイズの変化と同じ時間スケールで生じ、遺伝子頻度と個体数が相互作用しながら変動することが明らかになってきた。生物多様性の損失の多くは、生物の進化速度が環境変化の速度に追いつけないことにより引き起こされるため、生物の絶滅リスクを評価する上で進化の理解は必須となる。特に近年では、気候変動・生息地断片化・外来種などの人間活動に関連する環境変化が一層深刻さを増しており、それらの変化に伴う進化を理解・予測する必要性が高まっている。しかし、進化生態学と保全生態学のきわめて深い関係性は十分に認識されていないように感じられる。本稿では、進化の基本となるプロセスについて述べた後、気候変動・生息地断片化・外来種という問題に直面した際に、保全生態学において進化的視点を考慮することの重要性を提示する。さらに、進化を考慮した具体的な生物多様性保全や生態系管理の方法をまとめ、今後の展望を議論する。</p>

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1391131406294884608
  • NII論文ID
    130007964565
  • DOI
    10.18960/hozen.1933
  • ISSN
    24241431
    13424327
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
    • CiNii Articles
    • KAKEN
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用可

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