地域資源としての利活用に向けたシシ垣の多面的役割に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • Utilization of shishigaki as a regional resource, focusing on their multiplicity

抄録

<p>シシ垣(猪垣,鹿垣,猪土手)と呼ばれる土木構造物が,特に近世において日本各地に作られてきたが,そのほとんどは使命を終えて山野に埋もれている.本研究ではシシ垣が,防獣目的だけでなく当時の地域社会の中で「多面的な役割を果たしていた」という仮説をたてる.文献調査および現地調査等を通じて,それぞれの場所において果たしていた役割について論じ,シシ垣という構造物を地域資源として利活用する方法について考察することを目的とした.中部地方にある5か所のシシ垣について、現況や保存活動等を調査した結果,シシ垣は,境界,砂防,作業路,狩猟など,さまざまな機能を合わせ持った構造物と考えらえるとともに,地域・場所によってその機能は大きく異なり,その特徴と合わせて考えることが,シシ垣の保存や利活用を進めるためには重要だと指摘した.</p>

収録刊行物

  • 都市計画論文集

    都市計画論文集 55 (3), 1181-1188, 2020-10-25

    公益社団法人 日本都市計画学会

被引用文献 (1)*注記

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