界面前進凍結濃縮法による巨峰果汁濃縮とそれを用いたワイン製造

書誌事項

タイトル別名
  • Progressive Freeze-concentration of ‘Kyoho’ Grape (<i>Vitis Labruscana</i> Bailey) Juice and Its Application to Wine Making
  • カイメン ゼンシン トウケツ ノウシュクホウ ニ ヨル キョホウ カジュウ ノウシュク ト ソレ オ モチイタ ワイン セイゾウ

この論文をさがす

抄録

<p>流路閉鎖循環方式PFC装置を用いて巨峰果汁の凍結濃縮を行い,糖度を19.5 Brixから29.9 Brixに濃縮し,有機酸分布,香気成分分布について,濃縮前後の分布プロフィールにほとんど変化のない高品質濃縮が可能であることがわかった.凍結濃縮果汁を発酵させて巨峰ワインを試作した結果,アルコール濃度は17.1 vol-%となり,補糖を必要とせず,十分に高いアルコール濃度が得られることがわかった.巨峰ワインの有機酸分布は,発酵により一部の有機酸が増加,香気成分分析においては,発酵により原果汁香気成分のいくつかは消失し,これに代って,発酵生産物が大きく増大したものの,全体としては巨峰香気成分を十分保持しており,本方法によりこれまでにない,高成分濃度で香気豊富な新しいタイプの巨峰ワイン製造への可能性が示された.</p>

収録刊行物

  • 日本食品工学会誌

    日本食品工学会誌 21 (4), 171-177, 2020-12-15

    一般社団法人 日本食品工学会

参考文献 (24)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ