粘膜優位型尋常性天疱瘡に対してリツキシマブ投与後に COVID-19 肺炎に罹患した 1 例

書誌事項

タイトル別名
  • A Case of COVID-19 Pneumonia Following Rituximab Treatment for Pemphigus Vulgaris
  • ネンマク ユウイガタ ジンジョウセイ テンポウソウ ニ タイシテ リツキシマブ トウヨ ゴ ニ COVID-19 ハイエン ニ リカンシタ 1レイ

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抄録

<p>47 歳,男性。45 歳時に粘膜優位型尋常性天疱瘡を発症し,プレドニゾロンの内服,免疫抑制剤,ステロイドパルス,免疫グロブリン大量静注療法(intravenous immunoglobulin:IVIG)などで治療をされるも,プレドニゾロン内服薬の減量とともに症状が再燃し,難治であった。2021 年 12 月,本邦でリツキシマブ(リツキサン®)が難治性天疱瘡群に対して保険適用となったため,本患者に 4 週間隔でリツキシマブ 1000 mg を 2 回投与した。2 回目投与 2 週間後に発熱,呼吸困難が出現し,重症 COVID-19 肺炎と診断され当院 ICU へ緊急入院となった。人工呼吸器管理や抗ウイルス薬,ステロイドパルスなどの治療で一旦は肺炎が改善したものの,急性呼吸窮迫症候群(acute respiratory distress syndrome)を発症し死亡の転帰となった。なお,本症例では COVID-19 ワクチンは未接種であった。COVID-19 禍における天疱瘡患者へのリツキシマブ投与について,文献的考察を加えて報告する。</p>

収録刊行物

  • 西日本皮膚科

    西日本皮膚科 85 (6), 481-484, 2023-12-01

    日本皮膚科学会西部支部

参考文献 (11)*注記

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