歯周疾患検診受診者における口腔機能の現状

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タイトル別名
  • Current Status of Oral Function in Periodontal Disease Screening Examinees
  • シシュウ シッカン ケンシン ジュシンシャ ニ オケル コウコウ キノウ ノ ゲンジョウ

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説明

<p> 本研究の目的は,40歳,50歳,60歳,70歳での歯周疾患検診受診者における口腔機能の現状を明らかにすることである.歯周疾患検診受診者137名(男性49名,女性88名)を対象とし,歯周病検診票,口腔機能に関する質問票,口腔機能検査を用いた.口腔機能は6項目の口腔機能低下の下位症状(咬合力低下,口腔衛生状態不良,舌口唇運動機能低下,咀嚼能力低下,低舌圧,嚥下機能低下)で評価した.咬合力低下は残存歯数,口腔衛生状態不良は舌苔付着度,舌口唇運動機能低下はオーラルディアドコキネシス,咀嚼能力低下は咀嚼能力判定用ガム,低舌圧は舌圧測定,嚥下機能低下はEAT-10を用いた.これらの該当率や該当項目数を算出し,年齢間で比較した.残存歯数の中央値は28本,年齢中央値は60歳であった.下位症状を認めた割合は全体の67.2%で,70歳では40歳と比較して有意に増加していた.下位症状の該当項目数は,該当なしが32.8%で,1項目が42.3%,2項目以上が24.8%であった.舌口唇運動機能低下が全体の50.4%で認められ,低舌圧が21.2%,咀嚼能力低下が10.2%,口腔衛生状態不良が8.8%,咬合力低下が5.1%,嚥下機能低下が2.9%であった.本研究により,歯周疾患検診受診者において,40歳で口腔機能低下の下位症状を認め,年齢とともに増加することが示唆された.</p>

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