大学病院総合診療科初診患者のうつ状態を評価するためのハミルトンうつ病評価尺度の有用性

  • 阿部 倫明
    東北大学病院 総合地域医療教育支援部
  • 野崎 裕之
    東北大学病院 総合地域医療教育支援部
  • 中川 高
    東北大学災害科学国際研究所 災害精神医学分野
  • 八木橋 真央
    東北大学災害科学国際研究所 災害精神医学分野
  • 石沢 興太
    東北大学病院 総合地域医療教育支援部
  • 奥田 拓史
    東北大学病院 総合地域医療教育支援部
  • 赤石 哲也
    東北大学病院 総合地域医療教育支援部
  • 田中 淳一
    東北大学病院 総合地域医療教育支援部
  • 大澤 稔
    東北大学病院 総合地域医療教育支援部
  • 沼田 健裕
    東北大学病院 総合地域医療教育支援部
  • 菊地 章子
    東北大学病院 総合地域医療教育支援部
  • 高山 真
    東北大学病院 総合地域医療教育支援部
  • 奈良 正之
    東北大学病院 総合地域医療教育支援部
  • 小野寺 浩
    東北大学病院 総合地域医療教育支援部 東北大学大学院医学系研究科 地域総合診療医育成寄附講座
  • 富田 博秋
    東北大学災害科学国際研究所 災害精神医学分野
  • 石井 正
    東北大学病院 総合地域医療教育支援部

書誌事項

タイトル別名
  • ダイガク ビョウイン ソウゴウ シンリョウカ ショシン カンジャ ノ ウツ ジョウタイ オ ヒョウカ スル タメ ノ ハミルトン ウツビョウ ヒョウカ シャクド ノ ユウヨウセイ

この論文をさがす

抄録

大学病院総合診療を受診する初診患者の多くは他施設受診歴があり,また複雑な主訴を呈しており,なかなか診断がつかないことをしばしば経験する。その理由として器質的疾患のみならず気分障害などの精神疾患が混在している可能性が考えられている。本研究では 2016 年から 2017 年に東北大学病院総合診療外来を受診した初診患者 362 名のうち 226 名について熟達した心理検査士の面接による簡易心理検査(ハミルトンうつ病評価尺度)により抑うつ状態を評価した。その結果,半数に軽症以上の抑うつ状態が認められた。さらに患者背景と抑うつ状態の関係について解析したところ,性差(女性)・飲酒歴・痛み・精神疾患の既往・他施設受診歴が抑うつ状態と有意に相関していた。総合診療外来に心理検査士の面接によるうつ病の評価を導入することは,より正確な精神的健康状態を把握した上で診療を行えるという有益性があると考えられた。

収録刊行物

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ