卵巣の硬化性間質性腫瘍・莢膜細胞腫・線維腫の免疫組織化学的検討

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  • An Immunohistochemical Study on Sclerosing Stromal Tumor, Thecoma and Fibroma of the Ovary

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卵巣の硬化性間質性腫瘍(SST)と莢膜細胞腫・線維腫との比較をSST 3例, 莢膜細胞腫4例, 線維腫9例を用いて行った. これらに対しvimentin (VIM), desmin (DES), α-smooth muscle actin (SMA)染色を施行したところ, 線維腫1例を除いて全例にVIM陽性~強陽性, DES陰性所見が認められた. 線維腫1例においてはVIM弱陽性, DES陽性であった. SMAはSSTで3例全例に強陽性~陽性所見が認められた. 一方莢膜細胞腫4例中3例に強陽性~陽性所見が, 線維腫9例中6例に陽性~弱陽性所見が認められた. 以上の結果はSMAがSSTの紡錘形腫瘍細胞に局在するとする過去の報告と一致した. しかし従来示唆されてきたSSTと莢膜細胞腫との鑑別におけるSMAの免疫組織化学染色の有用性には限度があり, むしろ両者を構成する腫瘍細胞成分が類似した性質を有することを示唆する結果であった.

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