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- 津田 純
- 明治安田生命保険相互会社
書誌事項
- タイトル別名
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- The Relation of Total Cholesterol Level to Mortality Rate
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説明
近年世界各地で行われた大規模コホート研究を元に,総コレステロール値と死亡率との関係を調べた。死因別にみると,いずれのコホートにおいても,総コレステロール値の上昇とともに,冠動脈疾患による死亡率がほぼ直線的に上昇していた。一方,全ての研究において,最も総コレステロール値が低い集団で,悪性腫瘍の死亡リスクが高くなっていた。脳卒中については明らかな関係を認めなかった。総死亡率との関係をみると,欧米の研究では,全体としてコレステロール値の上昇と共に上昇するJカーブであったが,アジアでの研究結果は,むしろ低コレステロール群で緩やかに上昇する逆Jカーブであった。こうしたパターンの相違は両者の死因構造により生ずるものと思われた。日本人の場合,総コレステロール値の上昇に伴う総死亡率の上昇はほとんど認めず,その危険選択上の意義はあまり大きくないものと思われた。
収録刊行物
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- 日本保険医学会誌 = The Journal of the Association of Life Insurance Medicine of Japan
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日本保険医学会誌 = The Journal of the Association of Life Insurance Medicine of Japan 102 (1), 68-79, 2004-03-17
日本保険医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1572824501808768256
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- NII論文ID
- 110004697967
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- NII書誌ID
- AN00197853
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- ISSN
- 0301262X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- CiNii Articles