投機的ウェイ選択による高性能セット・アソシアティブ・キャッシュ方式とその性能評価

  • 井上 弘士
    九州大学 大学院システム情報科学研究科 情報工学専攻
  • 石原 亨
    九州大学 大学院システム情報科学研究科 情報工学専攻
  • 村上 和彰
    九州大学 大学院システム情報科学研究科 情報工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • A High-Performance Set-Associative Cache Architecture with Speculative Way-Selection

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説明

我々は, 高性能/低消費エネルギー化を実現するキャッシュ方式として, ウェイ予測セット・アソシアティブ・キャッシュ(以下, ウェイ予測型キャッシュ)を提案している.通常のセット・アソシアディブ・キャッシュでは複数ウェイが存在するため, キャッシュ・コンフリクトの回避による高ヒット率を達成できる.しかしながら, タグ比較結果に基づいてウェイ選択を行う必要があり, キャッシュ・アクセス時間が長くなる.これに対し, ウェイ予測型キャッシュでは, タグ比較とは独立して投機的にウェイ選択を行う.そのため, 1)ダイレクト・マップ方式における高速アクセス, 2)セット・アソシアティブ方式における高ヒット率, といった相反する要求を同時に満足する事ができる.本稿では, ウェイ予測型キャッシュの詳細な性能評価を行い, その有効性を明らかにする.複数ベンチマークを用いた定量的評価を行った結果, ウェイ予測型キャッシュは従来型セット・アソシアティブ・キャッシュと比較して, キャッシュ・ミス率は同一であるにも関わらず約20%の性能向上を達成した.

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参考文献 (6)*注記

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詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1572824502243870336
  • NII論文ID
    110003180283
  • NII書誌ID
    AN10013141
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • CiNii Articles

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