振戦現象からみるパーキンソン病 : 物理的負荷を与えたときの振戦

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  • Analysis of Parkinsonian tremor : Tremor with physical load

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パーキンソン病は1817年,英国の医師James Parkinsonによって振戦麻痺Shaking Palsyとして初めて報告された中枢神経疾患である。パーキンソン病は、振戦,筋固縮,募動を主要な3徴候としているが、そのうち最も顕著でかつ一般的に観察されるのは振戦であり、初発症状として約70%の患者にて現われる。そこで、本研究では診断の確定しているパーキンソン病患者、本態性振戦患者、振戦疾患を有しない健常者に対して、前腕に1kgの物理的負荷を与えときの振戦を計測して周波数解析を行い、主要振戦周波数をそれぞれの症状別に分類し、診断の所見の1つとして用いることが可能であるか検討を行った。また、パーキンソン振戦とYahr重症度との相関について考察した。その結果、物理的負荷を与えたときの主要振戦周波数がパーキンソン病患者(5.33±1.56), 本態性振戦患者(6.28±1.33)、健常者(6.77±0.89)との間で異なり、さらに、パーキンソン振戦は物理的負荷により主要振戦周波数が変化しない傾向が見られ、他の振戦の変化と異なることか明かになった。

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