看護学生のセルフケア行動に関する影響要因の分析

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  • Analyzing Factors in Nursing Students Self-care Behavior

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本研究は,生活行動の援助者となろうとする看護学生のセルフケア行動と影響要因との因果関係を明らかにし,学生のセルフケア行動を高めるための教育上の示唆を得ることを目的として行った。セルフケアの概念は,オレム/アンダーウッド理論を大きな枠組みとして用いた。また先行研究を参考に尺度を作成し,平成7年7月にアンケート調査を実施した。調査対象は,短期大学看護学科1年生93名,3年生98名である。重回帰分析によりセルフケア行動への影響要因の検証を行った結果,学年,同居者の存在,脅威認知,保健規範意識,自尊感,感情調整型ストレス対処行動がセルフケア行動に有意な影響を及ぼしていることが明らかになった。また,セルフケア行動は,セルフケアに関する意識と積極的な対処行動によって促進されるが,日常生活における他の行動の優先度により容易に変動しうることがわかった。これらの結果から,看護学生のセルフケア行動の向上のためには,セルフケアに関する正しい知識や自尊感が高められるような教育の介入や,手段的支援や情緒的支援が求めやすい教育上の環境を整えていくことが重要であることが示唆された。

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