レジスト塗布時に発生する膜厚ムラの形成機構モデル化および抑制指針の獲得
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- 白鳥 英
- 研究代表者
- 東京都市大学
研究課題情報
- 体系的番号
- JP17H07158 (JGN)
- 助成事業
- 科学研究費助成事業
- 資金配分機関情報
- 日本学術振興会(JSPS)
科研費情報
- 研究課題/領域番号
- 17H07158
- 研究種目
- 研究活動スタート支援
- 配分区分
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- 補助金
- 審査区分/研究分野
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- 理工系 > 工学 > 機械工学 > 流体工学
- 研究機関
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- 東京都市大学
- 研究期間 (年度)
- 2017-08-25 〜 2019-03-31
- 研究課題ステータス
- 完了
- 配分額*注記
- 2,990,000 円 (直接経費: 2,300,000 円 間接経費: 690,000 円)
研究概要
本研究はMEMS等の微細加工技術におけるレジスト膜の塗布工程で発生する放射状のスジムラ:striationの形成機構を解明し、回避・抑制指針を獲得することを目的としたものである。線形安定性解析、時間発展計算、およびスピンコート中の膜厚変化のリアルタイム測定の多面的なアプローチから、striationの形成機構は濃度差マランゴニ・ベナール不安定性の回転場での派生形である、との仮説を強く支持する結果を得た。striationの回避・抑制指針として、蒸気圧が低く樹脂との表面張力差が小さい溶媒を選択するのが望ましい。同一溶媒でも初期濃度の調整によってstriationを抑制できる可能性を見出した。
従来の研究では、流れの安定性解析は極めて単純な流れ場に対してしか行われてこなかった。本研究は、この理論・方法論を産業応用職の強い分野に適用した点に学術的特色がある。また、社会的には、膜厚ムラの回避・抑制指針として、専門分野の異なる技術者でも一般的に入手しやすい情報に基づいた指針を提供した点に意義がある。