ポーラスシリコンを用いるレーザー脱離イオン化質量分析の合成高分子への応用

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  • 奥野 昌二
    科学技術振興機構和田プロテオミクスプロジェクト
  • 下前 幸康
    関西大学工学部応用化学科
  • 和田 芳直
    大阪府立母子保健総合医療センター
  • 荒川 隆一
    科学技術振興機構和田プロテオミクスプロジェクト 関西大学工学部応用化学科

書誌事項

タイトル別名
  • Laser Desorption/Ionization Mass Spectrometry on Porous Silicon and Its Application to Synthetic Polymers
  • ポーラスシリコン オ モチイル レーザー ダツリ イオンカ シツリョウ ブンセキ ノ ゴウセイ コウブンシ エ ノ オウヨウ

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抄録

マトリックス支援レーザー脱離イオン化(matrix-assisted laser desorption ionization,MALDI)は,低分子から高分子に至る様々な化合物のイオン化に有効である.しかしながら,マトリックス関連イオンが強く検出されるためにマススペクトルが複雑になり,目的イオンの解析が困難な場合がある.また,スペクトルの再現性や定量性に欠け,イオン化の際に試料の酸化還元による分解が起こりやすいという欠点がある.ポーラスシリコンを用いたレーザー脱離イオン化(desorption ionization on silicon,DIOS)は,マトリックスなしでイオン化が可能であるので,ノイズイオンの少ない単純なスペクトルが得られることが期待される.著者らは,DIOSチップ用の電解装置を製作し,DIOS作製の最適条件を決定し,低質量域において夾雑物イオンの影響がほとんどないマススペクトルを得た.そして,DIOS法がいろいろな種類の合成高分子の定量並びに定性分析で有効であることを示した.更に,銅(II)塩,有機色素,フェロセン誘導体,リボフラビンを用いてMALDIとDIOSのイオン化機構を調べるために,それらの酸化還元の挙動を検討した.<br>

収録刊行物

  • 分析化学

    分析化学 54 (6), 439-447, 2005

    公益社団法人 日本分析化学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (108)*注記

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