教育課程の基準(学習指導要領)を教科教育学としていかに分析・評価するか ―「特別の教科 道徳」との関連を中心に―

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タイトル別名
  • How to analyze and evaluate the Course of Study as the basics of Educational Curriculum: Centering on the relation of “Special Subject Moral”

抄録

本稿では,教育課程の基準となる学習指導要領を,教科教育学の中でも道徳科教育学の観点から捉え直し,その内容面や機能性について具体的に検討する。「特別の教科 道徳」は平成27年に教科化されたことで,学習指導要領における道徳科の目標や指導法,評価が大幅に改善・充実したことは確かである。その一方で,今次の学習指導要領(平成29年告示)では道徳科だけ,各教科と同様の「主体的・対話的で深い学び」や「育成すべき資質・能力の三つの柱」を導入しておらず,教科としての目標設定や「指導と評価の一体化」も整備できていない。そのため,道徳科においては学習指導要領が教育課程の基準として十分機能しているか検証することが難しい。今後,道徳科の学習指導要領を教育課程の基準として機能させるためには,教科教育学の見地を取り入れ,道徳科の目標,指導内容,指導法,そして評価法を相互に関連づけて再構成し,その教育課程や授業実践においてPDCAサイクルを回してその有効性を分析・評価する必要があるこ とを示した。

収録刊行物

詳細情報 詳細情報について

  • CRID
    1390014436827699712
  • DOI
    10.60199/jjcospa.2022j003
  • ISSN
    27586995
  • 本文言語コード
    ja
  • データソース種別
    • JaLC
  • 抄録ライセンスフラグ
    使用不可

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