登校を渋る知的障害を有する子どもの学校適応に関する事例報告―遊びを通した担任教師との関係づくり―

  • 小西一博
    高岡市立こまどり支援学校 新潟大学大学院現代社会文化研究科博士後期課程

書誌事項

タイトル別名
  • The Case Report About the School Adaptation for the Child Having Mental Disabilities to Hesitate to Go to School: Construction of the Relations with the Class Teacher Through the Plays
  • トウコウ オ シブル チテキ ショウガイ オ ユウスル コドモ ノ ガッコウ テキオウ ニ カンスル ジレイ ホウコク : アソビ オ トオシタ タンニン キョウシ ト ノ カンケイズクリ

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抄録

本研究は小学校入学と同時に登校を渋り始めた知的障害のある子どもに担任教師が継続的に遊びを介し てかかわった実践報告である。 その結果,当初は担任教師にスキンシップを求め,寄り添うように遊ぶことで担任教師とのラポール形 成の基礎を築いていった。その後,ボールを担任教師にぶつけるかかわりをしながら,担任教師が自分を 受け入れてくれるかどうかを試したり,積み木遊びを通して担任教師と作る楽しみを共感し合ったりする ことでラポールをより深めていった。そして,次第に1人で自己の世界に浸って楽しむ粘土遊びを主に好む ようになり,担任教師とのある程度の距離を保ちながら心理的に自立していった。以上のような遊びを介 したかかわりを通して担任教師とラポールを形成し,登校を渋るという学校不適応は改善されていった。

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