炭酸アルキレンによるフォトレジストの剥離機構:水とプルロニック系界面活性剤の添加効果

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タイトル別名
  • Removal Mechanism of Photoresist in Alkylene Carbonates with Water and Pluronic Surfactant
  • タンサン アルキレン ニ ヨル フォトレジスト ノ ハクリ キコウ : ミズ ト プルロニックケイ カイメン カッセイザイ ノ テンカ コウカ

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抄録

<p>酸化インジウムスズ(ITO)基板上に製膜したフォトレジストの剥離機構を水晶振動子マイクロバランス(QCM-D)測定により評価した。剥離剤としては,炭酸エチレン(EC)と炭酸プロピレン(PC)の混合溶媒を用い,そこに水とプルロニック系界面活性剤(F-68)を添加した場合の効果を検証した。フォトレジスト膜は純水にさらされても剥離しなかったが,EC/PC混合溶媒にさらされると剥離した。EC/PC混合溶媒中に水を添加すると,フォトレジスト膜は膨潤したが,水の濃度が高くなるとITO基板からの剥離は起こりづらくなった。水の濃度が高くなるほど,フォトレジストに対しての貧溶媒化が進むことに起因している。F-68を系に共存させると,水の濃度が中程度(50 wt%)のときに,剥離率の顕著な向上が確認された。F-68はフォトレジスト膜の膨潤を助長すると同時に,バルク溶液中への分散を促進していると考えられる。以上のように本研究では,EC/PC混合溶媒とそこに水とF-68を共存させた溶液では異なる機構でフォトレジスト膜の剥離が進んでいることを見いだした。</p>

収録刊行物

  • 色材協会誌

    色材協会誌 92 (6), 181-185, 2019-06-20

    一般社団法人 色材協会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (3)*注記

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